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中学受験 間違いない併願シミュレーションの作り方

(はじめに)

  

今や、首都圏では6人にひとりが私立中学に進学する時代です。2005年の4月に長男を千葉の中高一貫校に入学させましたが、小学4年生の夏から2年半、市進学院に通わせ毎日毎日苦闘の末、何とか、希望校にもぐり込ませることが出来ました。

  

通常のブログでは受験勉強の日々から、入学試験、合格(不合格)まで同時進行的な日記が多いと思いますが、記事の中に本当に役に立つTIPSはそう多くはありません。このブログでは、実際に中学受験を経験してみてわかった事、やってよかったことをつらつらと書いてみたいと思います。

それでは、「間違いない併願シミュレーションの作り方」です。

  

(はじめに②)

小学6年の受験生を持つお父さん、お母さんがこの時期(夏休み前)悩むのはどうやって併願校を決めていくか、でしょう。

  

トライアル、本命、有望、チャレンジと、ひとりで5~6校(同一校の2回目、3回目含めて)受験をするのが当たり前の時代です。受験校を決めるのに、偏差値、校風、面倒見、環境、制服、お金、etc.etc.と皆、夫々の価値観と条件を考え合わせて、お決めになっていると思います。

  

但し、試験日が重なる中学は、午後受験でなければ、当然、併願はできません。この点でまず志望校が、絞られます。

  

その次がお金。受験料、入学金、延納金、やっぱりお金は、効率的に損のないようにしたいですよね。「え~、こんなにかかるの~」と慌てて、資金を調達しなくても済むように、事前に最悪のケースを想定して予算を組んでおきたいものです。

  

秋口からホントに志望校に合格できるかな~と心配の日々、本番1ヶ月位前からは、不安がますますつのってきます。でも、「間違いない併願シミュレーション」があればいつまでになにをどうするのか、いくらかかるのかの心配だけは解消できます。

  

受験本や塾の配布物は抽象的な説明や、細切れ、部分部分の情報だったりして、一覧性のある具体的なシミュレーションの作り方は、書いてありません。そこで、出願から入学金を納めるまでの綿密なシミュレーション作成の一例を、私が実際に組んだ併願パターンで、公開致します。

  

「あれば安心、併願シミュレーション」

  

(準備)

DSCF0008

まずは、何はともあれ「併願シミュレーション」の実物をご覧ください。我が家では、これをトイレの壁、リビングの壁に貼って、 気分を引き締めるとともに、日々の行動を確かめていました。

        

それでは、準備するもの。

  

1)志望校のホームページ訪問:今の時期は、準備中が 多いですが、9月には、入試要項がアップされているはずです。それまでは、学校情報を研究しておきましょう。

  

2)願書:合同の説明会ではなく、学校主催の入試説明会に参加して入手してください。学校の雰囲気を直に感じることは大切です。

  

3)エクセル:表作成に使います。

  

4)カラープリンター:表が大きくなりますので、できればB4出力ができるもの。パッと見て分かるよう、色分けがポイントです。これだけです。

  

(志望校)

併願シミュレーションを作成するために、まずはどこを受験したいのか全ての候補中学について、願書を入手してください。学校のネットサイト上には、細かいことまで書いていない場合がありますので、必ず願書に基づいてデータをとっていく必要があります。

  

ウチの併願作戦は、下記の通りでした。

  

第1志望: 開成

第2志望: 渋幕

第3志望: 海城

第4志望: 東邦大東邦

第5志望: 市川

第6志望: 江戸取

  

元々は、千葉に住んでいるので、渋幕が第1志望でした。ところが、6年生になってから、「いい塾の話」で書いた通り、本人の意識と塾の先生の指導、塾仲間のいい意味での競争意識がうまく働いて、ひょっとしたらチャレンジ校に何とか手が届くかも知れない、というところまで行きました。

  

正直、麻布か開成か迷った時期がありました。麻布は、5月に文化祭を見に行き、開成も同じ頃、体育祭を見に行きました。どちらも申し分のない素晴らしい伝統校です。自由な校風の麻布は、実は、私の憧れでした。(レインボーカラーや金色のタテガミ風髪型の生徒が多かったのにはビックリしましたが…)

  

マイナス要素は、通学時間でした。片道ドアツードア2時間弱かかるのは、やはり厳しいだろうと。母子とも開成の体育祭をみて生徒たちの凛々しさに惚れ込んでしまったことが決定的でした。

  

今、こうして書いてみると、なんとも強気の併願作戦だったなぁと思います。中学受験は、一発勝負(2回目、3回目は競争率がかなり高い)でミズモノですから、偏差値の10や15は、試験の相性や当日の体調によって平気でブレます。(但し、下にですよ。上にブレるのはマレですから…残念)

  

併願校の決定の仕方は、各ご家庭の価値観や考え方があるので、ここでは、これ以上触れません。但し、「絶対に全落ちだけは避ける」選択肢を視野に入れるべきと思います。不合格のダメージは、(子より親の方が)予想外に大きいですから。正直、ニンゲンにはミエもガイブンもあります。公立校にいけばいい・・・とは中々ワリキレナイものです。結果的に公立校に行くにしても、1校でも合格を取っていれば、少しは気が楽というものです。

  

(表の意味)

併願シミュレーションを作成する目的は、次の通りです。

  

①いつからいつまでに何をすればいいのか、効率的に動けるアクションプログラムであるここと。場合により、お母さん・お父さん・おじいちゃん・おばあちゃんが、手分けして手続きに奔走する必要が出てきます。

  

②いつまでにいくらお金を準備しなければならないか、志望校の合格・不合格によって、ひと目でわかるようにすること。

  

③いろいろなケースを想定して、受験料から入学金まで合計して、最低いくらで済み、最高いくらまでかかるのか、比較できるようにすること。

  

以上の要件を満足させるために、「アクションプログラム(スケジュール)の部」とそれに伴って必要となる「資金の部」を別々の表にして、日付でリンクすることにしました。また、各行動が分かり易いように、色分けしました。

  

それでは、表作成に入ります。まず、「アクションプログラム(スケジュール)の部」です。

  

1.最初に、エクセルのスプレッドシートを用意して下さい。 

2.A列2行目から志望校名をA列3行目、A列4行目、A列5行目・・・・と試験日の早い順に順次入力します。

3.B列1行目からは、一番最初の出願日を開始日として、C列1行目、D列1行目、E列1行目・・・と2月15日位まで毎日の日付を順次、インプットします。(最終的に、全てのデータを入力したのち、何もアクションのない日の列は、無駄なスペースなので、後で削除します)

  

(願書~発表)

4.それでは、具体的に各アクションについてインプットしていきましょう。

  

括弧内の色は、私の趣味でつけたものなので、自分の好きな色でぬり分けて下さい。

  

(1)願書を「持参」しか受け付けない中学があります(例えば、開成、海城)ので、「郵送」か、「持参」かの色分けは必ず必要です。

  

「郵送」、「持参」どちらでもOKの場合でも出願期間と締切日が異なることが多いので、注意を要します。どちらの場合でもこの欄には、受験料を記載します。

  

受験料は、江戸取のように1回目だけでなく、2回目・3回目も予定に入れる場合、2万に1万円プラスするだけで、複数回受験できる学校もあります。

  

蛇足ですが、写真はスピード写真でいいのか、写真屋さんの写真がいいのか。結論から言えば、スピード写真でも可です。

  

(2)出願締切(ピンク):

「郵送」か「持参」かの明記。郵送の場合、締切は「消印有効」なのか、「必着」なのか明記。持参の場合、「受付締切の時間」を明記します。

  

(3)試験(青):

2月試験では、午後受験というのもありますので、その場合は、午後と記入すればよいでしょう。当日のスケジュールについては、別途作成します。(とにかく、朝は慌しいし緊張しますから、事前の準備が大事です)

  

(4)合格発表(緑):

最近は、インターネットでの発表も一般化してきました。(味気ないものですが、学校のHPをアクセスする時は、やっぱり心臓がバクバクします。笑)

  

ネット発表と、学校の掲示板発表とは時間が違うこともありますので、両方とも時間を明記します。A中の合否を確認してから、B中の出願を決めるケースがあります。それも、午前発表、同日の午後15:00が、持参出願の締切、なんてことも十分おこり得ます。

  

不合格で気落ちしているヒマはありません。最寄の銀行に行って、受験料を振込んで受領書を願書に貼ってから、提出となりますから当日は相当気が急きます。

  

時間だけは、何度も募集要項を確認してインプットしましょう。

  

(予納~納入)

(5)予納(グレイ):

合格がきまり、入学金その他を納める訳ですが、他校の受験に配慮し、入学金の一部を予納することで、入学手続きを受付ける学校があります。残額は、後日納めれば良いので大変助かります。

しかも、受験生の併願パターンを学校側はよく理解していますから、合格発表後に残額を延納できるよう配慮しているところが多いようです。(そうじゃなけりゃ、バカにすな~という話になりますもんね)

  

市川や、東邦大東邦のように、渋幕の合格発表を確認してから予納金を納めれば良いというスケジュールにしてくれている学校もあり、こういうところに、その学校の誠意が感じられます。

  

それでも、2/1校の発表までは、待ってくれないので、15万円という、予納金は非常に痛いです。がしかし、その場合は、チャレンジ校に合格している訳ですから、致し方なしというところでしょうか。

  

この欄は、予納締切日に設定し、金額と締切時間をインプットします。

   
(6)延納・納入(肌色):

予納制度がない学校は、一度に全額支払ます。延納・納入いずれにしても期限日に設定し、「金額」と「締切時間」をインプットします。

  

以上で、アクションプラン(スケジュール)の部は終わりです。

  

2月受験は、午前受験、当日発表、翌日入学金納入というような大変タイトなスケジュールもあります。

  

2/1受験校の発表の日に、別の学校を受験することも多いので、お父さん、お母さん、場合によりおじいちゃん、おばあちゃんと家族総出で、スケジュールをこなさなければなりません。こうした慌しさを、このシミュレーションを作成する折にバーチャル体験することは、大変有意義だと思います。

  

ちなみにウチの場合は、1月受験で、1/20:市川、1/21:東邦大東邦、1/22:渋幕と受験が続き、この表を作成しているときに、大変だなぁとは思っていましたが、実際にその時になってみて、渋幕は何が何でも合格を取りたい、そして2月受験も控えている、江戸取合格で全落ちは免れていたということもあり、息子の体力面を考慮して1/20の市川受験は、とりやめました。

  

受験料は無駄になりましたが、結果的にはよかったと思っています。

  

それでは、次は「資金」の部です。

  

(出願料)

「資金」の部は、受験した各中学の合格・不合格、色々なケースを想定して、最終的にいくらかかるのかを、シミュレーションします。

  

1.出願料(黄色)

通常、銀行、郵便局からの振込受領書を願書に貼って出願する訳ですが、当然、学校によって出願開始時期は異なりますので、できるだけ、1日でまとめて振込んでしまいたい。ウチの場合は、年も押し迫った12月27日が、その日でした。

  

   1)江戸取:30,000円(複数回受験、1回のみは2万円)

   2)市川: 22,000円

   3)東邦大東邦:22,000円

   4)渋幕①:22,000円

   5)開成:25,000円(振込が先で、願書は後日持参)

  

以上、しめて121,000円がこの日に、受験料として消えました。

  

1/24午前の渋幕①発表で、残念な結果となった場合、その日の内に渋幕②(22,000円)と海城②(25,000円)の振込みをしたあと、両校とも願書持参で出願する予定を立てました。

  

両校とも、締切まで2日~5日の余裕がありましたが、結果を引きずりたくなかったので、あえて即日手続きというスケジュールを組みました。幸いなことに、結果的には、1/24の47,000円は払わずに済みました。

  

(予納金)

2.予納金(グレイ)

江戸取の合格発表は、1/19で予納期限は1/20の17:00PM。市川の受験日は、1/20なので江戸取合格の場合は、入学意思が無い場合は別にして、この日までに予納金を納めます。

  

ウチの場合は、幸い、合格を頂けましたので、予納金と して1/20に50,000円を納めました。

  

市川、東邦大東邦は、渋幕①の受験日(1/22)の翌日1/23が合格発表で、予納期限は、それぞれ1/24(150,000円)、1/25(150,000円)です。

  

渋幕①の合格発表は、1/24の10:00AM(学校の掲示板発表、インターネットは13:00PM)ですので、合格を頂ければ、渋幕①の発表を確認してから、それぞれ予納金を、納めるか納めないか決めることが出来ました。

  

ウチのケースは、市川は受験せず、東邦大東邦は合格。念願の渋幕①にも合格することが出来ましたので、1/25に、渋幕①の予納金50,000円を納め、東邦大東邦の予納金150,000円を納めずに辞退させて頂くことができました。

  

説明は、ややこしいのですが、「間違いない併願シミュレーション」を作成しておけば、次にどうすればいいか、一目瞭然でわかります。

  

(延納・納入金)

3.延納・納入金(オレンジ)

いよいよ最後の段階にきました。予納で入学手続きをし、その後、最終的に入学の意志を表明する意味で延納金を納めます。

  

開成のように、延納制度のない学校は、一括納入という形となります。

  

今回作成した表には、ないのですが、じつは「繰上げ合格」というのがあります。

 

筑駒(筑波大学付属駒場中学)という、首都圏では開成よりも更に偏差値が高く、東大進学率が半分近い、オバケみたいな学校です。ここの学校の合格発表があると、御三家、新御三家、難関校、中堅校へと将棋の駒倒しのように、雪崩現象的に繰上げ合格の発表があります。

文字通り、駒を突く、「ツクコマ」って訳です。

開成では、2/3に合格発表があり、2/5の入学説明会に出席しないと合格取消となります。そこから「繰上げ」の雪崩現象が始まります。

  

チョッと切ない話ですが、「繰上げ合格」の連絡をまだかまだかと一日千秋の思いで過ごす親御さんも多いです。(正直言えば、ワタシもそのひとりでした)2月の下旬くらいまで、Inter-Edu等の掲示板では、これが話題となったりします。

  

(合計金額)

4.必要資金の合計

以上、全てのパターンで必要資金を入力していき、合計額がいくらになるか、計算します。(エクセルですから、自動計算にしておけば便利です)。ウチの場合は、併願校が5校、2回目・3回目を含めると11パターンありました。

  

一番安く上がるケースは、「市川・東邦・渋幕合格」で。431,000円。

  

最もお金がかかるのは、「江戸取①合格、市川①または東邦大東邦合格、海城②合格、渋幕①/②、開成不合格」で848,000円でした。

  

5.オマケ

このシミュレーションは、あくまで入学金納入までですが、入学してからも、制服代、設備費、寄付、諸雑費等、学校によって色々ですが、更に30~40万円はゆうにかかります。遠方の学校ですと、定期代もバカになりません。

  

私立中学に入れるというのは、お金の面でも相当な覚悟がいりますね、ホント。

  

6.もうひとつオマケ

文章の説明では、この表の良さが中々判らないと思いますので、ご希望の方がいらっしゃれば、下記のアドレスからエクセルファイルをご請求下さい。折り返しファイルをダウンロードするアドレスがメールで届きます。どうぞ、ヒナ型としてご利用下さい。(モチロン、無料です)

  

        請求アドレスは、こちらです。

  

ここまで長い長い文章を読んでいただきましてありがとうございました。長男の中学受験は2005年に終わりました。今は、もう高校生になって大学受験が視野に入ってくる年頃となりました。

  

ワタシには次男がおります。彼は07年に中学受験を終えました。長男とはまた違う「もうひとつの中学受験」でした。入試結果はまさに、苦闘苦難の連続でこちらのブログで中学受験奮闘記を書きました。そして、今は三男の中学受験が目前に控えております。^^;

         ↓

   「中学受験はキビシイ!」

    

皆様の中学受験が、「悔いのない中学受験」であることをお祈りしております。4月の初め、桜の咲く校門前で、満面の笑顔のお子様と写す記念写真。一生の思い出となると思います。是非ぜひ頑張って下さいね。

          

         顔 晴 れ ! (^^)

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コメント

「シュミレーション」では信用を落とすと思いますので「シミュレーション」に書き直したほうが良いと思います。

投稿: simulation | 2010年4月22日 (木) 15時58分

simulationさま

コメントありがとうございます。
ある年代の人間にとってシュミレーションっていうのも結構おりまして、ワタシもそのクチでした。勿論ただしくはおっしゃるとおりですし、書き直しました。ご丁寧にありがとうございます。

投稿: ブルックシルク | 2010年4月22日 (木) 16時37分

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